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手作り石けんを雑貨として販売するときは「薬事法」に注意

石けん

 

手作り石けんを雑貨として販売するときは「薬事法」に注意

 

 

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近年、手作り石けんを雑貨として販売する方が増えています。不要な添加物の入っていない自然素材を使った石けん、誰でも安心して使える石けんを作りたい。多くの人に手作りの良さを知ってもらいたい、自分たちの作った石けんをいろいろな人に届けたい。そういう思いを込めて作り、販売しようとする方が多いのです。でも実は個人で石けんを作ったり販売するときには法律の規制を受けるのです。医薬品医療機器等法(薬機法:旧薬事法)という法律です。この法律に基づいて製造販売の許可を取る必要があったり、広告表現の内容についても各種の規制を受けることとなります。「薬機法」「薬事法」についてご説明します。

 

薬機法(薬事法)とは?

 

「薬機法」は「医薬品、医療機器等の品質、 有効性及び安全性の確保等に関する法律」の通称です。「医薬品医療機器等法」と略されることもあります。平成26年に改正され、名称が変わりましたが、以前は「日本国における医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器に関する法律」の通称として「薬事法」と呼ばれていたので、耳にしたことのある方も多いと思います。石けんは「薬機法」上は「医薬部外品」「化粧品」に分類されます。医薬部外品は薬用石けんのことで、化粧品には石けんのほか、シャンプー・リンス・化粧水・クリームなどが含まれます。

 

グラフを描く医者

 

「化粧品」としての「石けん」雑貨としての「石けん」

 

薬機法でいう「化粧品」とは、「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なもの」を指します。「石けん」を一般的な用途として、顔や体を洗うためのものとして売るのなら「化粧品」として扱われます。「化粧品」として石けんを売るときには、化粧品製造販売業許可が必要になりますし、薬機法により、広告内容等に制限も加わります。

 

このような規制を受けないで石けんを販売することもできます。それは石けんを販売する際には、「化粧品」としてではなく、「雑貨」として販売するというものです。雑貨というのはどういうことかというと、台所用や洗濯用の石けんとして販売するということです。薬機法上の「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」ではないこと、人体への使用目的ではないということを明確にした上で販売するということです。雑貨として販売するのなら、化粧品製造販売業の許可も、薬機法上の許可も必要ありませんが、販売上注意すべき点が出てきます。

 

石けん

 

「雑貨」としての石けんの販売名称や成分の表示のしかた

 

「雑貨」として石けんを販売する場合、今度は「家庭用品品質表示法」という法律に基づいて販売する必要があります。まず、雑貨としての石けんは「界面活性剤又は界面活性剤及び洗浄補助剤その他の添加剤から成り、その主たる洗浄の作用が純石けん分の界面活性作用によるもの」と規定されています。販売する際には名称としては「洗濯用石けん」「洗濯用複合石けん」「台所用石けん」「台所用複合石けん」の4つ以外は使うことができません。

 

また、成分として界面活性剤の割合を容器や包装に表示することが義務付けられています。「純せっけん分」「純せっけん分以外の界面活性剤」の用語を用いて含有率を表示することが求められています。そのほか表示義務があるものは、品名、成分、液性、用途、正味量、使用量の目安、使用上の注意などです。また、トラブル発生の際に誰が責任を持つのかを明確にするため、わかりやすい日本語表示で販売業者を表示する必要があります。

 

雑貨として売っているのにトラブルが起こる?

 

トラブル発生とはどういうことかというと、たとえば、石けんを使ったことで手が荒れた、皮膚がかぶれた、などの症状が出た場合などです。このようなトラブルが出た場合は、「製造物責任法」という法律により、賠償責任を求められることもあります。実際にアレルギー症状などで保健所に通告され、賠償責任を問われた事例はあるようです。手作り石けんを作るには、苛性ソーダ溶液を使うことがあります。苛性ソーダは医薬品医療機器等法においては「劇物」と指定されている薬品です。取り扱い方法を誤ると「化学やけど」を起こしたり、ときには失明する危険性もあるものです。出来上がった石けんには普通、苛性ソーダは含まれていませんが、もし成分に含まれていたりすると、薬機法違反にも問われかねません。

 

 

ダメ出す医師

 

広告として使える表現に限りがある

 

「雑貨」として石けんを売るということは、人体への使用ではないということです。そのため、パッケージや広告表現にも人体への使用を連想させるような表現を使うことはできません。たとえば「化粧品」「肌」「皮膚」「顔」「カラダ」などの用語は使うことができません。写真やイラストなどで、手を洗ったり、顔を洗ったりしている場面を使うこともできません。言葉を用いてなくても人体への使用を連想させるからです。もちろん「肌がキレイになる」とか、「アンチエイジング」とか、「美白効果」など、人体への使用を思わせる表現は一切使えません。あくまでも台所用、洗濯用としてのみ販売することが許されているのです。購入した人が自己判断で、顔やカラダに使うことは構いませんが、販売する方は、「台所用」「洗濯用」としての立場を超えてはいけないのです。

 

「薬事法」「薬機法」は何のため?

 

「薬事法」「薬機法」の起源は古く、江戸時代にまでさかのぼると言われています。徳川吉宗による享保の改革の際、江戸や大坂などに薬品検査所として「和薬改会所」を設置し、検査に合格した薬品以外の販売を禁じて品質の確保を図ったのがはじまりです。明治以降もさまざまな形で名前や内容は変わりましたが、1960年(昭和35年)には国の政策である「国民皆保険」を基本とする健康保険制度への足がかりとして「薬事法」が制定されました。平成26年に改正された「薬機法」では「医薬品」に「医薬部外品」「化粧品及び医療機器」を加えられ、国民の健康と安全を守っています。

 

昨今では健康ビジネス・美容ビジネスの市場が大きくなっています。たとえば、栄養ドリンクや各種美顔、美肌グッズの販売、サプリメントや民間療法の製品、私たちの周りにはさまざまな商品があふれています。何が入っているのかよくわからずに使って、健康を害したり、命の危険にさらされるようなことがあってはいけませんね。紛らわしい表現や過大広告で間違った効能を植え付けられても困ります。「薬事法」「薬機法」では、薬だけでなく、そのような健康、美容ビジネスの範囲にまでチェック体制を巡らし、国民が安心して暮らせるように制定された法律です。「薬事法」「薬機法」は、医療関係者のみならず、美容業界、食品業界など、さまざまな職種の人間も把握しておかなければいけない法律なのです。

 

「薬事法」の趣旨を理解して安全な石けんを売る

 

好きで作っている石けんなのに自由に売ることができなくて残念…。そんな風に思われた方もいるかもしれませんね。確かに「薬事法」「薬機法」の規制は面倒です。法律にとらわれることなく、自由に思うような製品を作って好きなように販売したい人もいるでしょう。でも、世の中にはいろいろな商品が出回っているからこそ、「薬事法」「薬機法」の規制は必要なのです。本当にいいもの、本当に人のためになるものを作って売ること、そのために守るべきものが法律です。

 

石けんに関しては、顔やカラダ、人をキレイにする目的で売りたいのなら、その趣旨に沿って手続きを踏んで売る方がいいでしょう。本当は人に使って欲しくて作った石けんなのに、「雑貨」として売り出してしまったら、本来の使われ方ができず、価値もわかってもらえないかもしれません。石けんを作る人も、石けんを売る人も、そして石けんを使う人も、みんなが笑顔で安心して手にとって使うことができるようにしていきましょう。

 

 

石けんのOEM生産や沖縄石けんなら『First Penguin』

First Penguin(ファーストペンギン)

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First Penguinでは、手作り石けんの販売からOEM生産までを行なっております。自社商品は「沖縄の大地の恵みが詰まった石けん」をコンセプトに「くちゃ」や「月桃」「シークワーサー」などの沖縄素材を使い「コールドプロセス製法」で1点1点手作りしています。OEM生産も承っておりますので是非ご相談ください。

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